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【ジュエリー学No.11-4】ザクロ酒/アルコール/ブランデー×真珠の結末!結局真珠にアルコールは厳禁

お酒×真珠の結果報告も、第4回目になりました。

今回が最後の報告です。

 

ところで。

ここまで様々な実験結果を書いてきましたが、大前提の結論が1つあります。

 

真珠をお酒に漬けてはいけません!

もしもお酒(アルコール)が付いてしまったら、速やかに拭き取って下さい。

どうしようもなくベッタリと付いたなら、軽く水で流して、その後水分を完全に拭き取りましょう。

処置後の真珠の状態に不安が残る場合は、お近くの信頼できる宝石店で見てもらってください。

水分などの付着を放置すれば、真珠に深刻なダメージが残る可能性もあります。

これだけは、忘れないでください。

 

では、本題です。

まず、前回までの内容を確認したい方は、こちらの記事をご覧ください。

 

第1回:実験の簡単な概要などを紹介

jewelry-foto.hatenablog.com

 

第2回:赤ワイン×真珠の結果

jewelry-foto.hatenablog.com

 

第3回:日本酒×真珠、焼酎×真珠の結果

jewelry-foto.hatenablog.com

 

今回は、ザクロ酒とアルコール、そしてブランデーの結果について見ていきます。

 

 

ザクロ酒×真珠の結果

今回、飲用アルコールの中で最もヤバい結末を迎えたのが、ザクロ酒でした。

 

左上が初日のザクロ酒真珠。右下が、30日後のザクロ真珠。

もはや真珠の美しさは失われました。

 

実験終了後の触感は、ツルツルではなく、引っ掛かりを感じます。

良い例えとは言えませんが、

汗だくになって運動した後、シャワーに入らず、更には汗も拭かず、そのまま汗が乾いてしまった時の肌

のような質感です。

 

ちなみに今回用意したザクロ酒は、自家製のものです。

一般的なホワイトリカーに、ザクロと氷砂糖を入れて作りました。

用意したお酒の中では、最も甘いお酒です。

大量の砂糖が入っていたことも、結果に影響を与えているのかもしれません。

 

 

アルコール×真珠の結果

消毒用のアルコール×真珠の結果に関しては、気になる人も多いと思います。

早速、見ていきましょう。

 

上の写真は、左上が消毒用アルコールに漬けて5日目の真珠。

右下が、消毒用アルコールに漬けて27日目の真珠です。

実験前の真珠を撮影し忘れてしまいましたが、実験27日目になるとやはり真珠の光沢は落ちました。

 

実験を行った日数は他より3日ほど短かったですが、変質の度合いはトップクラス。

触った感じも、先ほどのザクロ酒と同じく、引っ掛かりを感じます。

また、他の真珠の場合、実験終了後に表面をティッシュで拭くと、ある程度光沢が戻ったのに対して、消毒用アルコールはどんなにティッシュで拭いても光沢が回復する様子はありません。

(ところで、先ほどのザクロ酒真珠。ティッシュで拭くと結構光沢が戻りました)

 

やはり、手指の消毒の際は、真珠にアルコールが付かないよう気を付ける必要があります。

 

特に手のひら側にまで真珠があるフルエタニティのパールリングは、着けたまま手指消毒はしないように気を付けましょう。

www.creema.jp

当店より絶賛発売中! ………なんてね。

 

ブランデー×真珠の結果

さて。

最後になりましたが、ブランデー×真珠の結果を見ていきましょう。

 

写真にあるように、見事に色が付きました。

ゴールドパールです(違)

 

触った感じは、それなりにツルツルしていて、先ほどのザクロ酒・アルコールのような引っ掛かりはありませんでした。

また光沢も落ちてはいますが、ある程度残りました。

 

ブランデーに漬けたことで一番驚いたのは、見事なゴールド風パールになったことです。

アコヤ真珠の風合いを残しつつ、南洋ゴールドパールのような色に。

輝き落ちたことに目を瞑れば、良い色だと思うなぁ。

輝き落ちたことに目を瞑ってはいけないけれど。

 

最後に2つの疑問点を考察してみます

 

ここまで、5種類の飲用アルコールと、手指消毒用アルコールジェルの結果を見てきましたが、個別の結果とは別に気になることがありました。

それは、

 

  • アルコール度数は真珠変質に影響をあたえるのか?
  • 色の染まった真珠と染まらなかった真珠の違いは?

 

の2点です。

 

(考察1)アルコール度数は真珠変質に影響を与えるのか?

今回用意したお酒のアルコール度数は、以下の通りです。

  • 赤ワイン 11度
  • 日本酒 13度
  • 黒糖焼酎 25度
  • ザクロ酒(ホワイトリカー) 35度
  • ブランデー 39度
  • 手指用消毒用アルコール エタノール76.9~81.4 vol % 含有

消毒用の表記方法が他とは違いますが、この中では断然強い度数であることには違いはありません。

つまり、上の順番は、アルコール度数の順に並んでいるということです。

 

(以前の記事で紹介したこの画像、アルコール度数の順番に並べた写真だったんですね)

 

一番アルコール度数の高い右端の消毒用アルコール真珠は、確かに他の真珠より劣化しています。

 

ただ、飲用アルコールはどれも大きな差があるようには思えません。

特に、ザクロ酒とブランデーを比較した場合、より度数の高いブランデーよりもザクロ酒の方が変質していました。

これでは、アルコール度数の順番と、変質度合いの順番が合いませんよね。

 

ただ、飲用のアルコールの場合は、当然ですがそれぞれ材料が違います。

また、ザクロ酒のように、砂糖や果汁など別の素材が混ざったものもあります。

このような素材の違いも、真珠の変質に影響を与えるのではないしょうか。

 

ただ、圧倒的に度数の高い消毒液が一番変質していたことを考慮すると、やはり高い度数のお酒の方が危険度は高い、と言って良いのかもしれませんね。

 

<今回の結論>

  • アルコール度数が高い程、真珠への影響が大きい。
  • ただしアルコール度数だけが絶対条件ではないので、度数が低いから安全というわけではない

 

(考察)色が染まった真珠と染まらなかった真珠の違いは?

これ↑は、今回使用した飲用アルコールの写真です。

見ての通り、日本酒と焼酎以外は、色のついているお酒です。

写真にはありませんが、消毒用のアルコールは無色透明。

なので、実際に色のついている液体は、「赤ワイン・ザクロ酒・ブランデー」の3種類ということになります。

 

で、こちらが実験結果の写真。

あれ?ザクロ酒、染まって無くない?

 

色のついたお酒は、3つ。

特に赤ワインは色が濃いお酒ですよね。

ザクロ酒とブランデーは、赤ワイン程の濃さはありませんが、どちらも同程度の濃さのある液体です。

 

ところが、同じ時間だけ漬けたにもかかわらず、ブランデーと比べるとザクロ酒はほとんど色が付きませんでした。

肉眼でよく観察すると、ザクロ酒もわずかに黄色味を帯びています。

ただ、ブランデーのゴールドと比べると、染まったとは言い難い結果です。

 

ザクロ酒の真珠が染まらなかった理由には、1つだけ思い当たることがあります。

それは、実験に使ったのが自家製ザクロ酒だったから。

 

この自家製ザクロ酒、実は果実も庭に成っている自家製のザクロを使用しました。

庭木の果実なので、販売されているザクロのような濃い赤ではありません。

そのため、作ったお酒もあまり色付きませんでした。

(市販のザクロ酒は、赤ワインに近い程の濃い赤色をしています)

 

つまり、「ザクロ酒の色が薄い=お酒に含まれる色素が少ない」のではないでしょうか。

ザクロ酒の色が薄いから、真珠もそこまで染まらなかったのかな? と推測しています。

市販のザクロ酒を使用したら、もっと濃い色の真珠になったかもしれません。

 

<結論>

  • 庭木の手入れもしようね!

 

採集結論は1つ!真珠はアルコール類に漬けちゃダメ!(うん、知ってる)

今回、初めて真珠を使った実験を行いました。

結果は、思った通りの結果もあれば、思ってたのと異なる結果もあって、楽しかったです。

 

この実験で、私が一番伝えたいことは、もう何度も言った通りです。

 

真珠はお酒に漬けちゃダメ!

消毒用エタノールも、危険ですよ!!

 

もちろん、アルコールに触れるとすぐ真珠が溶けるというわけではありません。

ですが、付いた状態で放置するのは危険です。

 

真珠にお酒やアルコール(他の液体も)が付いたと分かった時は、出来るだけ速やかに拭き取ってください。

万が一、ベッタリと付いて拭き取れないと感じたなら、軽く水で流し、すぐに水分を完全に拭き取りましょう。

水道水も真珠が傷つく液体の1つですが、アルコールなどが付いたまま真珠を放置する方が余程危険だと思います。

 

真珠の輝きを長く楽しむためにも、ぜひ覚えておいてください。

 

 

 

今回の実験の結果に関する質問やお問い合わせは、コメントもしくはお問い合わせから受け付けております。

答えられることは、出来るだけ対応いたします。

どうぞお気軽にご連絡ください。