今回は、宝石を採りに行くための手引書をご紹介します。
「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑」
この本は、河原や海辺など、身近な場所で見つかる鉱物について紹介している本です。
なんと、続編もあります。
「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑2」
前・後編の小説じゃないのに、2冊同時に読んでしまいました。
身近に潜む宝石たちを紹介している
皆さんは、宝石はどのような場所から採取されているか、ご存知ですか?
山奥の鉱山?
海外の秘境?
まあ、ほとんどそれが正解なのですが、実は私たちの身近な場所でも宝石を発見することが出来ます。
それは、私たちの家のそばにある川や海など。
ただし、ジュエリーになるようなサイズの宝石ではないですよ。
(稀にジュエリーサイズもあるけれど)
砂礫の中をよく見ると、水晶とかガーネットとか、そういった宝石が潜んでいるんです。
正に、この漫画にある世界。
この「瑠璃の宝石」に心惹かれたなら、次に手を付けるのは「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑」です。
実際にどこで何が採れるかを紹介
「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑」では、どんな宝石が河原などで採集できるのかを紹介しています。
そして、一体どうして河原に宝石があるのかや、河原に宝石を探しに行く際の注意事項など、基本的な鉱物採集の知識について書かれた本です。
でもこの本の一番の注目点は、それらの知識ではありません。
実際に各都道府県のどこの川で何の宝石が見つかるか、紹介しているんです!
北海道の〇〇川で砂金が見つかるとか、奈良の〇〇川でサファイアが見つかるとか、愛媛の〇〇川でガーネットが見つかるとか………
とにかく、全国各地の様々な川が紹介されています。
読めば、あなたの周囲にある川の名前も出てくるかもしれません。
普段何気なく通っていた川だけど、実は宝石が流れている。
なんだかロマン溢れる話だと思いませんか?
2巻は川の紹介がメイン
「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑」は、紹介した通り次巻のある本です。
けれど、2冊目は鉱物採集のより深い知識が書かれている訳ではありません。
むしろ、1冊目と同じような内容が、より簡潔に記載されているだけ。
2冊目のメインは、宝石が見つかる川の紹介。
ほぼ1冊、日本全国の鉱物が見つかる川や海について紹介されています。
沢山の川の名前を見ていたら、私も「どれか一か所くらい探しに行こうかな」と本気で画策してしまいました。
「作者は絶対にそばが好き」私はそう確信しました
「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑」では、各地の解説に混ざって作者のコラムが付いています。
そのコラムの中で特に多いのが、各地の道の駅紹介。
あの道の駅はカレーがおいしいとか、この道の駅は特産を使った様々なおいしいものが売っているとか。
あと、あそこの道の駅は有名な手打ち蕎麦があるとか、この道の駅は名水があるし手打ち蕎麦がおいしいとか、そっちの道の駅では絶景を一望できるし蕎麦が食べれるとか。
…………うん。この作者、絶対に蕎麦好きだ。
コラム欄にやたらと「食べ物」の紹介が多いのも、「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑」の魅力の1つです。
短い文章なのに、「ああ、この作者本当に現地で食べたんだな」と感じるんですよね。
私も、おいしいもの食べに 鉱物収集に行きたいな。
「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑」
「ひとりで探せる川原や海辺のきれいな石の図鑑2」
著者:柴山元彦
出版社:創元社