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【ジュエリー本No.41】「縞と色彩の石アゲート」で宝石の美を堪能する

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アゲート、という宝石があります。

少し分類がヤヤコシイですが、面白い特徴がある宝石です。

 

残念ながら、ハイランクなジュエリーには滅多に用いられない宝石ですが、「美しい絵画にも匹敵する」宝石なんですよ。

 

今回紹介する本は、そんなアゲートの写真ばかりが集められた、画集のような一冊

 

注)↑本紙表面の写真が「無理!」と思われる方は、この本は絶対にお勧めできません。縞々と縞々が縞々している一冊です。

 

アゲートの魅力に、飲み込まれてみましょう。

 

 

アゲートとは?カルセドニーや瑪瑙との違い

 

 

まず、本の紹介の前に基本的な話です。

アゲートとは、どんな宝石でしょうか?

 

アゲートは、和名を「瑪瑙」(めのう)と言います。

肉眼では見えないくらい微小な石英(いわゆる水晶)の結晶が寄り集まって、1つの鉱物となった石です。

純粋な透明石ではないので、多少透明度の高い石はあっても、基本的には半透明であることが一般的。

 

その外観の一番の特徴は、模様があること。

一般的には、縞模様、年輪模様ですが、縞模様以外のタイプも沢山あります。

 

たとえば、

モスアゲート:苔状の模様

デントリティックアゲート:樹木状の模様

ピクチャーアゲート:(主に砂漠地帯や草原を描いた)風景画のような模様

 

これらの様々な模様は、自然に生まれたとは思えない不思議な見た目をしています。

特にピクチャーアゲートは、人工的に描いたとしか思えないくらいなんですよ。

 

ところで、アゲートとよく似た鉱物に、カルセドニーという宝石があります。

この石もまた、微小な水晶の結晶が寄り集まった鉱物

アゲートとの違いは、縞模様があるかどうかです。

 

ちなみにちなみに。

カルセドニーは、和名を玉髄(ぎょくずい)といいます。

ところが、一部でカルセドニーのことを指して瑪瑙と呼んでいる場合があります。

また、白と黒の縞模様を持つアゲートのことを、オニキスと呼びます。

ところが、真っ黒のジャスパー(半透明ではなく、不透明の場合は、ジャスパーという別名になります)のことを、オニキスと呼んでいることが多いです。

 

どちらも、間違いと言えば間違いですが、広く使われている用語なので、目くじら立てて「間違いですよ!」と指摘することもないのでしょう。

 

では、ここまでをまとめて見ましょう。

 

アゲート:半透明で模様がある石英、瑪瑙(縞瑪瑙)

カルセドニー:半透明で模様がない石英、玉髄

ジャスパー:不透明の石英

でも結構呼び名が混同されていることもある。

 

で。

「縞と色彩の石アゲート」は、これらの中の「アゲート」に関する本です。

 

「縞と色彩の石アゲート」は縞々アゲート満載

 

 

アゲートという石は、先ほど紹介した通り、微小な石英の寄り集まり。

そのため、とても染色がしやすい素材です。

一般的に売っている色鮮やかなスライスアゲートなどは、ほとんどが染色と考えても間違いない程です。

(上の写真は、画像サイトのメノウ写真ですが、これもおそらく染色じゃないかな?と感じます)

 

ところが、天然でも色が付いたアゲートというものは沢山存在しています。

さすがに、染色特有の真っ赤・真っ青といった鮮やかな色は少ないですが、その色の豊かさは、まるで画家のパレットのようです。

 

この「縞と色彩の石アゲート」では、そのような多種多様な色がついているアゲートが沢山掲載されています。

見たこともない不思議な模様、色鮮やかな縞々、自然に生まれたとは思えないような配色。

地球が作り出した芸術品の数々が、本いっぱいに。

 

写真がメインの本なので、読む部分はほとんどありません。

しかも、紹介されているアゲートの多くは、著者が所有しているもの。

アゲートへの愛を感じる一冊です。

 

(注意)

全部のアゲートがそうではないですが、一部、点々が集まったような写真もあります。

集合体恐怖症(トライポフォビア)の方は、よくよく注意することをおススメします。

 

アゲートは安価?他の宝石とは方向性の違う魅力を持つ石

 

 

アゲートという宝石は、実は世界中の様々な場所で採掘されます。

そのため、比較的安価で手に入る宝石としても有名ですよね。

 

でも、アゲートの魅力は他の宝石とは少し異なる場所にあります。

それは、自然に生まれたとは思えない、その模様。

 

ユニークな曲線、色の変化、そして摩訶不思議な配色。

こればっかりは、言葉ではどんなに説明しても説明しきれない!

 

アゲートの魅力が満載の、「縞と色彩の石アゲート」

あなたがもしまだアゲートの魅力に気づいていないなら、是非一度アゲートの世界を覗いてみることをおススメします。

 

 

「不思議で奇麗な石の本 縞と色彩の石アゲート

著者:山田英春

出版社:創元社

 

 

奇麗という造語、アゲートにピッタリな表現ですね。