ジュエリーの刻印は、当然ですが、外国から輸入されたジュエリーにも打刻されています。
そんな外国製品の場合は、日本とはまた異なる刻印のルール(仕様?)があります。
例えば、貴金属の純度刻印が絵柄であったり、K18が750となっていたり。
中国の製品だと、貴金属の純度が漢字表記になる場合もあります。
「足金」がそうですね。
詳細は、こちらをどうぞ ↓
まあ、このようなルールのことはさておき。
手元にあるジュエリーに、外国製とわかる刻印が打刻されていると、ちょっとワクワクします。
なぜなら、ジュエリーの故郷が分かるから。
今回は、そんな遠い国から来たジュエリーである証明、外国製品の刻印の話です。
「ITALY」の刻印は度々見かける海外由来の刻印
この写真のように、「ITALY」と書かれた刻印は、結構高い頻度で目にします。
特に金製品に多いです。
イタリアは、金細工の国。
そのゴールドジュエリーの歴史を辿ると、紀元前にまで遡ることができます。
現在でも、イタリアンジュエリーと言えば、金細工が施されたジュエリーを思い浮かべますよね。
この刻印があるということは、おそらくこちらのチェーンはイタリアで加工されたものなのでしょう。
ちなみに。
ホワイトゴールドも、金細工の一種ですよ。
イタリアのホールマークの目印は「★」
イタリア製である証明となる刻印は、他にもあります。
それはいわゆる、イタリアのホールマーク(国が発行する純度証明の刻印)。
【★ 〇〇〇〇 AR】
↑ これが、イタリアのホールマークです。
(〇は数字が入ります/アルファベットは仮のものを記載しています)
イタリアのホールマークは、星マーク、数字、アルファベットで構成されています。
数字は、貴金属メーカーと認証された際に割り当てる番号。
アルファベットは、イタリアの地方名の略です。
イタリアのホールマーク話と言えば「ウノアエレ」
イタリアのホールマークで有名な話と言えば、老舗ジュエラーUnoAErre(ウノアエレ)です。
ウノアエレが何故ウノアエレという社名になったのか、それは同社のホールマークを紐解くことで分かります。
ウノアエレが、トスカーナ州のアレッツォで創業したのは、1926年。
同社はアレッツォで初めての貴金属製造業者として、登録番号が割り当てられました。
そのホールマークが、こちら。
★ 1 AR
1はイタリア語で「ウノ」と読みます。
Aは「ア」、そしてRは「エッレ」。
つまり、「ウノアエレ」はホールマークをそのまま読んだ社名・ブランド名なんです。
正体不明の刻印をネット検索すると海外メーカーのサイトが!
次は、こちらの刻印です。
少しピントがずれていますが、このジュエリーには「YVEL」という刻印がありました。
左側には、750(?)の刻印。
7が隠れているのでわかりにくいですが、K18製のジュエリーです。
YVEL?? これは、初めて見る刻印でした。
アルファベットが並んでいるので、どこか外国の刻印か、私の知らないメーカーの名前か、それとも全く違う意味のある刻印なのか………
こういった分からない刻印に出会ったときは、Googleに聞きます。
刻印の正体がわからなくても、もしかすると何かヒントとなる情報があるかもしれません。
「YVEL jewelry」、検索。
……………………………
……………………
……………
あ、あった。まさかの検索ヒット。
こちらは、イスラエルのジュエラーでした。
社名をそのままジュエリーに刻印していたようです。
遠くイスラエルから、ようこそ日本へ。
それにしても、素晴らしい時代ですね。
どんな専門的な話題でも、上手くネットで検索すれば回答を得られる。
それも世界中の知識を。
凄すぎて、脱帽です。
刻印がジュエリーの出身地を語る
刻印というのは、ジュエリーの様々な情報を刻んだものです。
貴金属の純度に、使われている宝石の質量。
中には、今回紹介したような、ジュエリーの出身地を語る刻印もあります。
イタリア製のように、分かりやすく国名や国のホールマークが打刻されていたり。
一見どこの国なのかわからないものが、ネット検索で正体判明したり。
刻印は、短い表記の中で色々なことを教えてくれます。
手元にあるジュエリーが、思いもよらない国から来たものだった。
そんなことが分かれば、また違った目でジュエリーを楽しむこともできますね。