金やプラチナと違い、「シルバー」を表す刻印は複数あります。
金の場合は、「K+純度」を打刻するか、千分率の数字だけを打刻します。
プラチナの場合は、「Pt+千分率」。古いものであれば、「Pm」となっているジュエリーもあります。
どちらにせよ、金とプラチナの刻印は、この表記法以外はあまり見かけません。
ところが、シルバーの場合は様々な表現方法があり、そのどれもよく見かけます。
詳しい貴金属刻印は、以前に解説した通りです。
説明ばかりではつまらないので、今回はいろいろなジュエリーに書かれた、「シルバー」の文字を実際に見ていきましょう。
シルバーの刻印といえば「SILVER」
まずは基本中の基本、「Silver」と書いている刻印たち。
以前に紹介した刻印ですね。
一番シンプルにシルバーだとわかる刻印。
誰がどう見ても、この部品はシルバー製です。
こちらも、シルバーの刻印です。
上段に打刻された「Pat.」とは、パテント、つまり特許のことです。
この写真は、ネックレスの留め金(クラスプ)部分の刻印です。
Pat.と刻印されているということは、このクラスプは特許技術が使用されているという意味になります。
「925」にも良く出会う
次は、「925」。
つまり、スターリングシルバーの刻印です。
小さな文字、読みづらい文字でも、きちんと「925」と打刻されています。
これらのシルバー刻印は、「SILVER(SV)」と刻印した上に、更に「925」と入れています。
つまり、「シルバーはシルバーでも、確かにスターリングシルバーを使用しているんです!」という製作者からのメッセージのようにも見えますね。
「STERLING」は少し文字数が長い
刻印は、基本的に小さな貴金属部品に打刻するので、文字数は少ないに越したことはありません。
ですがスターリングシルバーに対してきちんと、「STERLING」と打刻しているものもあります。
小さなスペースに、ご苦労様です。
「S」だけの刻印は海外製に多い
こちらは、一文字「S」とだけ打刻されています。
「S」だけの刻印は、外国製品で見かけます。
ただし、シルバーを「S」と略さない国もあるため、あまり一般的な刻印とはいえません。
「S」だけだと、メーカーのマークにもありそうですしね。
シルバーを意味する刻印を見て楽しむ
シルバーを意味する刻印は、主なものだけで以下の6つがあります。
- SILVER
- silver
- SV
- S
- STERLING
- 925
この中のどれか一つ、もしくは複数を組み合わせて打刻されています。
まあ、以前の記事でまとめた通りなのですが、説明の記事って、なんだかおもしろくないですよね。
表にまとめた人間が言うのもなんですが、一覧表を見ていると、勉強をしている気がして眠くなります。
やっぱり刻印は、現物を見るのが一番楽しいですね。
最近、珍しい刻印に出合っていないので、手元の刻印を眺めて我慢しています。