金のジュエリーというのは、多くがK18で出来ています。
アクセサリーでは、K14やK10、もしくはそれ以下の場合もありますね。
いずれにせよ、金色のリングの刻印は結構単純です。
金のリングの一番基本的な刻印
この刻印が、金の一番基本的な刻印です。
18金ですね。
前回の銀色系リングの記事にも書きましたが、24金が純金です。
つまり18金とは、18/24が「金」という貴金属で出来た合金、という意味になります。
また欧米などでは、金も千分率で表記します。
18金を使ったジュエリーを千分率に換算すると、
18÷24×1000=750
となるので、ジュエリーには750と打刻します。
ちなみに、金の千分率の刻印には、「K」の文字は付きません。
単純に「750」と数字だけが刻印されています。
その他の金刻印
金色系のジュエリーの刻印には、もちろんK18以外にもいろいろあります。
まずは、金の純度が違う刻印たち。
- K24 / 純金 / 999
- K22
- K14
- K10
- K9
古いジュエリーの中には、24金を漢字で「純金」と刻印しているものもあります。
ただし、純金は加工には適さない金属なので、純金製ジュエリーはあまり多くはありません。
そして前回解説したプラチナ同様に、純金やK24のジュエリーであっても、千分率では「999」が正しい刻印です。
もう一つ、金色系ジュエリーで忘れてはいけないものが、色味が違う金の刻印。
前回解説したホワイトゴールドや、赤みがかったピンクゴールドが代表的な色ですね。
ホワイトゴールドは、ほとんどの場合「WG」と刻印されています。
ピンクゴールド(やその他の色味の金)は、金の純度を表す刻印のみの場合が多いです。
もちろん、「PG」(Pink Goldの頭文字)と打刻されていることもありますよ。
ちなみに同じような色味のある金の中には、イエローゴールドという名称もあります。
イエローゴールドとは、割り金(合金にする際に混ぜる別の金属)である銀と銅の比率が4:6~6:4程度の金合金のことです。
この配分で合金にすると、黄色味がある金になります。
厳密にいうと、上記の配分で合金にした時にだけイエローゴールドと呼ぶのですが…………
まあ、一番上の写真のような、一般的なK18の金色のことだと思ってください。
金色と銀色が混ざったリング
ジュエリーには、二種類の金属を使ったデザインのアイテムもよくあります。
いわゆる、コンビと呼ばれるデザインのジュエリーです。
コンビの場合も、当然すべての金属が何であるか、打刻します。
上の写真は、「K18」と「Pt900」の刻印が入ったリングです。
リング全体は金色ですが、写真左、リングが途中から銀色になっています。
この銀色の部分はプラチナ製という意味ですね。
もし銀色の部分がホワイトゴールドだったら、
- K18YG K18WG
- K18 YG/WG
のような刻印が入ります。
それぞれの刻印は、出来るだけその素材の部分に打刻することが望ましいです。
でもコンビのアイテムは、片方の金属の面積が極わずかで打刻スペースがない場合も多いので、並べて打刻していることの方が一般的かな。
金の刻印で視力検査
主にK18の打刻が多い、金のリング。
ですが、同じK18でも刻印によって個性があります。
上の写真は、ものすごく小さなK18刻印。
おおよそですが、
初めに紹介した↑この刻印と、同じくらいのサイズ感です。
打刻の際に、刻印上側に力が入ったのか、上部の方が深く太く打刻されていますね。
特に「K」の文字が、独特の形状になっていて面白いです。
通常の刻印は、ある程度なら肉眼で文字が読めます。
ところが、ここまで小さい刻印は、裸眼では結構つらい。
視力検査のつもりで、刻印を見てみるのもいいかもしれませんね。