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【刻印の世界No.7】珍しい刻印は打刻された理由を考えて楽しむ

通常、刻印はその商品の情報を打刻するものです。

貴金属の純度とか、付いている宝石の大きさとか、ジュエリーを販売したメーカーの刻印とか。

 

ところがジュエリーの刻印には、単純な情報以外にも様々な刻印が打刻されていることがあります。

例えば、結婚指輪であれば互いの指輪に、イニシャルや日付、メッセージを刻印することがありますよね。

 

今回は、ちょっと珍しい刻印を見かけたので、その刻印の紹介と、どうしてこんな刻印が打刻されたのかを、勝手に想像して楽しもうと思います。

 

 

リングに刻印されていた「Japan」の文字

 

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この刻印、下部はPt900と何の変哲もないのですが、上の部分は初めて見た刻印でした。

 

Japan」の文字と、先頭に富士山(?)を思わせるデザイン。

Japanの文字から想像して、メーカーのマークではないと思います。

流石に自社マークに「日本」とは書きませんよね? ね?

 

日本製を売りにしたジュエリー?

ここからは、私の想像です。

 

この刻印があったジュエリーは、とても素晴らしい「作り」をしていました。

沢山の小さなダイヤモンド(メレダイヤ)が敷き詰められている、いわゆるパヴェセッティングが施されたジュエリー

 

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パヴェセッティングとは、この鳥のような細工のことです。

 

通常、パヴェセッティングのジュエリーは、細工が下手だと、爪に引っ掛かりがうまれます。

そのようなジュエリーの表面をなでると、凸凹を感じるほど。

 

ところが、このジュエリーの表面はとても滑らかでした。

優れた技術を持つ職人さんが加工した、逸品なのでしょう。

おそらくこれは、日本の職人さんの手仕事です。

 

世界に誇る、日本の技術力。

ジュエリーの世界でも、日本の職人さんはとても高い技術があります。

そして何より、仕事が丁寧。パヴェセッティングの小さな爪にまで、神経を尖らせる程ですから。

そんな高い技術を持って隅から隅までしっかりと作り上げられたジュエリーは、当然海外でも愛される最高級品になります。

 

つまりこのジュエリーは、日本の加工技術の高さを売りにして、海外で販売しようとしていたジュエリーなのではないか?

Made in Japanの意味を込めて、「Japan」と打刻されたのでは?

海外の人にも好まれる、大胆なデザインのジュエリーだったしね。

 

でも結局このジュエリーは輸出されなかった?

更に私の想像が続きます。

 

海外の人にも好まれるデザインに、「Japan」の刻印。

輸出準備が万端揃った、こちらのジュエリー。

実際には、日本国内で流通しているジュエリーに打刻されていた刻印なんです。

 

海外に持っていく予定が、何らかの理由で国内で流通することになったのでしょうか?

なんにせよ、こうして素晴らしいつくりのジュエリーに巡り合えたのは、嬉しいことです。

 

日本に残ってくれてありがとう!

おかげで珍しい刻印を見ることが出来ました。

 

ミレニアムを陰ながら祝うジュエリー

 

もう一つ、珍しいものをご紹介します。

(こちらは、「刻印」と少し異なりますが)

 

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母の指輪の内側にあった、「2000」の文字。

この指輪はある国内メーカーさんが制作した、2000年、つまりミレニアムを記念して展開したジュエリーです。

 

「2000」と書かれているのは、指輪の内側です。

着用すると、当然見えません。

でも、それで良い。というかむしろこれが精いっぱいの主張だと、私は思います。

 

例えばこの「2000」の文字が指輪表面、ものすごく目立つ場所にあったなら。

あなたは着けますか? 

「21年前のジュエリーです!」と自己主張する指輪を。

 

ジュエリーは、高品質であれば何代も使えるアイテムです。

なので、制作時期を感じさせるようなものは、正直デザインとしては△。

 

ミレニアムは確かに、千年に1度の記念すべき年でした。

でもそれを見える部分のデザインに取り入れるのは、美しくはないですよね。

 

だからこそ、この「2000」の文字はこの位置にあって正解なのだと思うのです。

 

珍しい刻印は見つけた時もうれしい

二つの珍しい刻印(2つ目は刻印なのかな?)をご紹介しました。

このような珍しい刻印は、意外と身近に存在しています。

あなたも是非、手元のジュエリーを確認してみてください。

思わぬ発見をすることもありますよ。