今回撮影した写真は、こちらです。
随分久しぶりの、写真撮り方解説ですね。
しかも、一見するとただ黒蝶真珠を撮影しただけの写真。
けれど、これでも考えて撮影した写真なんです、一応。
こだわったのは真珠の映り込み! 映り込みは、真珠撮影の永遠の悩みですね。
以前、黒蝶真珠撮影と、背景色について考えてみたことがあります。
今回は、この時紹介した撮影方法に、もう一工夫追加。
まあ、本当にちょっとした工夫です。
- 使用した道具は、白画用紙、卓上照明、卓上鏡、黒画用紙、黒手袋
- 問題はカメラのボディカラーとシャッターを押す手
- まずは手の映り込み対策
- 白いカメラを利用している人必見!カメラの消し方
- 消えた白いカメラと手
- 【写真No.30】 黒蝶真珠ルース写真 完成
- 撮影商品&使用道具
使用した道具は、白画用紙、卓上照明、卓上鏡、黒画用紙、黒手袋
今回、撮影の様子写真はありません。特別な撮影風景ではなかったからです。
撮り忘れじゃないですよ?
しいて言うなら、こんなセッティングです。
以前、黒蝶真珠を撮影した時のセッティング写真。これとほぼ同じ形で撮影しました。
(実際には、上の写真の状態+右側に卓上鏡を設置していました)
問題はカメラのボディカラーとシャッターを押す手
今回の撮影で一番の問題は、撮影道具の配置ではなく、これです↓
私が普段使っているカメラ。ボディカラーが、白。室内用なので、何年使っても真っ白のまま。
白です。
白いんです。
黒蝶に、絶対くっきり映る色!それは白!
映り込みが問題なのに、白いカメラはダメでしょう!!
実際、そのまま撮影すると、こうなります。
写真左側の真珠、くっきりとカメラが映っていますね。右の真珠にもうっすら映っている。
さらには、シャッターを押す私の手まで。
台無しです。
特に、真珠だけをアップで撮影する場合、映り込んだ手とカメラが気になって仕方がない。
「もうあなたしか見えない!」とか平気で口走る、恋する乙女状態。
とはいえ、被写体ごとにカメラを変えることは出来ません。
カメラはこれ一台しか所持していませんしね。
そこで、この黒蝶×手&白カメラ問題を、解消していきたいと思います。
まずは手の映り込み対策
シャッターを押す手を消す方法は、2つあります。
1つは、タイマー撮影。
デジカメによっては、シャッターボタンを押した後、数秒後に撮影する「タイマー撮影モード」があります。
これを利用して、シャッターを押した後に、手を引っ込める。そうすれば、真珠に手が映ることはありません。
ただし、この方法での撮影は撮影時にカメラから手を放すので、三脚などでカメラを固定する必要があります。
カメラの角度や被写体との距離を変えて何度も撮影する場合は、面倒ですよね。
そこで、もっと物理的な手段で手を隠していきます。
2つめの方法、それは黒手袋の活用です。
実はこの方法は、こちらの記事でも紹介しました。
「黒」手袋なので黒蝶真珠の撮影の場合に限りますが、かなり有効です。真珠に手が映り込まなくなります。
このように手の映り込み対策は2種類ありますが、カメラから手を離さなくていい後者の方がおすすめです。
白いカメラを利用している人必見!カメラの消し方
カメラを消すと言っても、大したことはしません。
ある小道具を用意するだけです。
誰でも簡単に作れます。
まずは黒画用紙を用意します。画用紙は、最低でもカメラよりも大きいサイズのものを用意してください。
中央に、カメラレンズが出る程度の穴をあけます。大きすぎる穴はダメです。
レンズを隠さない程度の大きさにしてください。レンズが隠れないなら、綺麗な円形にカットする必要もありません。
私が使用したのは、これです。
ハサミで無理やり切ったので、穴がガタガタですね。でも、これで十分。
あとは、この穴越しに撮影を行うだけです。
黒い紙が、カメラの白を隠してくれます。
もちろん紙でなくても、布でも代用できます。
ただ、黒い布を用意するのが面倒だったので、今回は黒い画用紙にしました。
消えた白いカメラと手
黒画用紙越しに撮影しても、実際には真珠にカメラと手が映り込みます。
けれど、被写体が黒蝶真珠であるため、ほとんど映り込みが分からなくなります。
赤丸部分には、私の手とカメラが映っています。でも、黒蝶のボディカラーに紛れて見えません。
しかも、手とカメラ以外はちゃんと写り込んでいる。
この方法なら、撮影後に画像加工でカメラと手を消す必要が無くなります。
【写真No.30】 黒蝶真珠ルース写真 完成
真珠の品質を写真でうまく表現するには、やはり映り込みは必須です。
キリっとした映り込みが撮影できれば、高品質な真珠だと分かる。
けれど、キリっと写るということは、何が映り込んでいるかもはっきりわかる。
映り込んでいるものの正体がわかってしまったら、真珠よりもそっちが気になって、「もうあなたしか見えない」状態に陥ります。
今回の被写体は、黒蝶真珠でした。
一番目立つ映り込みは、白。手やカメラは嫌になる程はっきり写ってしまいます。
だったら、ボディカラーに合わせて手もカメラも黒にしてしまえばいい!
つまり、映り込みの取捨選択です。
他の色の真珠でも、この映り込みの取捨選択ができれば、写真でも真珠の品質を表現できるかもしれませんね。
これからも、もっといろいろな真珠で活用できる、映り込み取捨選択方法を考えていきたいと思います。
撮影商品&使用道具
撮影商品
- 黒蝶真珠
撮影道具
- 白画用紙
- 卓上照明
- 卓上鏡
- 黒画用紙
- 黒手袋