今回は、今年撮影した暑中見舞い写真について、説明していきます。
少し、今更感がありますが。
今年の暑中見舞いは、文章中心のシンプルなジュエリー写真でした。
詳細は以下をご覧ください。
でも実は、結構いろいろとテクニックとか使っています。
そこで今回は、2回に分けて「写真の撮り方」と「加工の方法」を説明していきます。
- 前編は撮影方法をご紹介します
- 使用した道具は、鏡、卓上照明、白い箱、A4用紙、ペンライト2本
- 光源は多方向から
- 撮影時にはかならず卓上照明もつける
- 【写真No.9】パパラチアサファイア&ダイヤモンドリング写真 半分完成
- 撮影商品&使用道具
- 補足:ダイヤモンドの光学特徴
前編は撮影方法をご紹介します
まずは、今回の完成写真はこちらです。
背景は真っ白なので、ジュエリーだけが目立つ写真。
しかも、かなりアップの写真。
恐ろしくジュエリーばかりに目が行くので、如何に美しく撮影できるかが勝負です!
使用した道具は、鏡、卓上照明、白い箱、A4用紙、ペンライト2本
配置は、このような形です。
今回のポイントは、2本用意したペンライト。
卓上照明も勿論使用しますが、それ以外にもジュエリーに強めの光を当てます。
光源は多方向から
今回の被写体はダイヤモンドが多めのジュエリーですので、出来るだけキラキラした写真を撮影したいです。
そのためには、光源はより多くの方向から当てる方が、強い煌めきを与えることが出来ます。
この時、「どの方向から光を与えるか」が重要です。
いろいろな方向からペンライトを当てて、一番美しく輝く方向を探しましょう。
特に卓上照明の光が当たっていない箇所や、鏡の反射光が当たっていない箇所を狙うのがおすすめ。
今回のようにジュエリーを「置いて」撮影する場合は、ジュエリーの下半分に光が当たらず暗くなりがちです。
そのため、1つは下から当てる光にします。
もう一つは、その時々で一番暗くなっている箇所を探しだし、そこを責めましょう。
いろいろ試した結果、1つは正面下から、もう一つは正面上からが最適でした。
光源に利用するペンライトは細い光のものがおすすめ
今回使用したペンライトは、私が普段ジュエリーの仕事で利用しているものです。
撮影に使用するペンライトは、勿論ジュエリー用でなくても大丈夫。
たとえば、このようなペンライトもおすすめです。
この時に注目するのは、光の細さ。
懐中電灯のように広範囲を照らすものではなく、一点集中の細い光を放つものを選んでください。
集中した光の方が、よりジュエリーをキラキラと輝かせることが出来ます。
また、光の色にも注目してください。
単色光(オレンジ色のペンライト)は、暖色系ジュエリーにはおすすめですが、ダイヤモンドの場合はLEDなどの白色系~青白い光がおすすめです。
家に一つもペンライトがない場合は、この機会に一つ買うのも良いですよ。
非常持ち出し袋に入れておけば、いざという時にも役立ちます(笑)
撮影時にはかならず卓上照明もつける
ペンライトだけを点灯した状態で撮影してもダメです。
光が飛んで、ジュエリーが写りません。
おそらくカメラの設定(絞りとか?)とかをいじると良い感じにもなるのでしょうが、そんな難しいことは、私はわかりません。
そこで忘れてはいけないのが、卓上照明の存在です。
必ず卓上照明も点灯して、撮影しましょう。
卓上照明のスイッチをオンにすると、上の写真がこうなります。
ペンライト、勿論光っていますよ。
卓上照明の反対側に設置した鏡も、程よく光を反射しています。
この多方向から光を当てまくった状態で、撮影をします。
まるで、バラエティ番組に登場した大物女優様ですね。
【写真No.9】パパラチアサファイア&ダイヤモンドリング写真 半分完成
ここまでの撮影で、とりあえずダイヤモンド煌めくリングの写真が出来上がりました。
複数の方向から光を当てているので、影も複雑な形になっていますね。
実は、この影が次回の厄介者になります。
次回は、この写真をあれやこれや触って、背景を変更します。
撮影商品&使用道具
撮影商品
- Pt999 パパラチアサファイア&ダイヤモンドリング(パパラ 0.79ct/ダイヤモンド 0.76ct)
使用道具
- 鏡
- 卓上照明
- 白箱
- A4用紙
- ペンライト2本
今回は、ここまでです。
次は、愛用のPictBearさんを使用して、グラデーション背景を作っていきます。
補足:ダイヤモンドの光学特徴
今回のペンライトを使った撮影方法で、1つ重要な点があります。
それは、この方法は有効な宝石とそうでない宝石があるということです。
今回は、キラキラさせたい箇所がダイヤモンドだったから、この方法が有効でした。
被写体がカラーストーンや真珠の場合、光源を増やしてもあまり「キラキラ」はしないです。
また、ダイヤモンド以外の無色透明の宝石で同じことをしても、あまり効果は期待できません。
ダイヤモンドの場合、その光学特徴(光に対する性質)によって、宝石内に入った光がそのまま裏に通過するのではなく、表側に戻ってきます。
(ただし光が戻ってくる度合いは、ダイヤモンドの品質などによっても異なります)
ところが他の無色透明の宝石は、多くの場合、正面から入った光は裏へと抜けてしまいます。
キュービックジルコニアのように、ダイヤモンドと似た性質をもっていれば、少しは有効なのですけどね。
色のついた宝石の場合は、色を美しく見せる方が大切なので、また撮影方法は変わります。
とは言え、どの宝石が有効で、どの宝石が有効ではないかは、自分で探る必要があります。
だって、ダイヤモンドであっても、ペンライトでキラキラしない場合もありますからね。
とりあえずは、いろんな宝石で試してみてください。