静物の写真撮影でよく見る、ピントを一点に絞った写真。
一眼レフで取ったように見えなくもない(?)この撮影方法ですが、ジュエリーで用いる場合は気を付けた方がいいな、と思うことがあります。
それは、存在感あるジュエリーは、ピンボケ撮影しても存在感が薄まらない!という事実です。
上の写真は、リングをメインに撮影して、他は背景扱いにした(い)ジュエリー写真。
でも、下半分を占めるネックレスの存在感が、すごいですよね。
指輪が入ってこない。
この場合は、メインジュエリーに対して、ピンボケしているジュエリーの範囲が広すぎる、という原因もあります。
写真の下半分どころか、それ以上の範囲をネックレスが占領しています。
また、両方の素材が同系統であることも、メインジュエリーが霞む理由になっています。
どちらも真珠を使ったジュエリーであり、全部銀色の貴金属で出来たジュエリー。
統一感は出るけれど、統一されている分だけ差別化はされていません。
こうなってしまうと、一体何をメインに撮影したかった写真なのかわかりませんね。
構図を変えて、ネックレスが占める範囲を1/3以下にする。
リングとネックレスを、別の宝石にして差別化する。
そうすればもう少し「リングの写真」っぽくなったと思います。
ほら、下を切ると随分マシに見えるでしょう?
ただ、写真下部をカットすると、リングに焦点が合ってないとか、写真全体が暗いからイマイチとか、別の問題が見えてきますね。