この写真、ジュエリー写真としては、全然ダメですね。ジュエリーが美しくない。
背景も下半分が影で暗くなっているし。
真珠も白飛びしてるし、ダイヤやルビーも本来の輝きは撮影できていない。
写真のマイナス面を挙げていくと、何だかどんどん凹んでいきますね。
勉強不足や経験不足を突き付けられているようで。
でも今回紹介したかったのは、私の技量が足りないという話ではなく。
構図(?)のお話です。
この写真は、少しふくらみのある丸いオルゴール蓋の上に、ブローチを置いて撮影したものです。
オルゴールの蓋は、凹んでいるのではなく、中央が一番高くて外周部分が下がっています。
オルゴールだから、真ん中にバイオリンと楽譜。うちに昔からあるオルゴールの1つです。
そんなオルゴールの上にジュエリーを置き、真上から撮影したのがこの写真。
いわゆる日の丸構図というやつですね。(私も、ほんの少しは写真の勉強しているんですよ? 少~しですけれど)
「静物写真のルールブック」では、日の丸構図は「芸術性に欠けるダメな構図の典型」とも書いてありました。
でもそんな日の丸構図で撮影した上の写真、なんだか和室の丸い窓の向こうにジュエリーがあるように見えませんか?
↑ こういうやつです。
白い背景が手前で、ジュエリーとオルゴール蓋が奥にあるように見えませんか?
写真の出来が悪すぎて、そんな風に見えない?
画面から離れて、少し目を細めると見え………なくなくないないない?
この写真もいつもと同じで、なんとなく面白くなるかな?くらいの思い付きで、撮影したものです。
当時は丸窓に見せようだなんて、全く思っていませんでした。
しかも、おそらくこの写真は構図を決める際の「試し撮り」。だから影もあるし、ジュエリーも美しくない。
結局、真剣にこの構図で写真を撮影した覚えはありません。写真もこれしか残っていないので。
でも、データ整理で久しぶりにこの写真を見てみたら、何か丸窓っぽく見えたんです。
凄く斬新な構図! なんて。
時間を置いてから、改めて自分が撮った写真を見ると、新しい見え方がある。
この写真は、そんなことを気づかせてくれる写真です。
またこの形で撮影頑張ろうかな?
まず、もっと背景の白を真っ白にして、影が入らないよう調節して、ジュエリー置く場所も考えて、丸窓っぽさを強調して…………
あれ?
この写真、問題点が多すぎない?