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【過去写真No.9】真珠ネックレス撮影は配置の段階から難しい

ハイブランドのHPなどで見る真珠のネックレスの写真って、とても綺麗に配置されていますよね。

一本のネックレスを写すとき、すごく自然で綺麗な円形を描いているでしょう?

 

あの写真を当たり前だと思って見るのは、間違い。

そう簡単に、綺麗な円形に配置することはできないです。

 

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ほら、ね。

留め金付近にある真珠が、傾いているでしょう?

 

この写真は、真珠ネックレスの配置練習で撮影した写真です。

真珠の中でも半円形をしている「マベ真珠ネックレス」を使い、撮影しました。

 

 

マベ真珠の底は平らにできている

 

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マベ真珠はほとんどの場合、裏面が完全に平らです。

浮いている箇所の真珠を見るとわかりますが、マベ真珠の裏には別の素材(多くの場合はマザーオブパール(=真珠貝の貝殻)を張り合わせます。
人工的に張り合わせるもので、多くの場合は平らなものを使用します。

 

裏が平らなのだから、円形にも置きやすいはず!

と、思ったのですが、玉砕しました。

 

そもそもネックレスというのは、人の体に沿うように設計されています。

このマベ真珠ネックレスも、着けたときに体に沿うようになっている。

2本の糸を使って微妙な力加減引っ張り、立体である人の首元にピッタリ沿うように。

 

だから、平面に置く用には作られていないんですよね。

 

球形をしている通常の真珠でも綺麗に置けない

 

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通常の球形の真珠ネックレスであれば、留め金付近の真珠は浮きません。

先ほどの写真は、マベだからこそ浮いたと言えます。

 

でもね、球形の真珠だからと言って、簡単に円形に配置することはできないんですよ。

 

真珠ネックレスは、しっかり糸を張って作っているものです。

すでに糸がピンと張っているので、当然思うような形に変形させることはできません。

糸が緩んでいれば少しは何とかなるかもしれませんが、それだとだらしない印象になってしまいます。

 

しかも、真珠というのは球形に見えていても、ほとんどは変形している。

真円ではないので、糸を張ってつなぐと、どうしてもガタガタする箇所があります。

 

MIKIMOTOのHPに掲載されている見事な写真

 

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まずは皆さん、MIKIMOTOのHPへ行ってみてください。

そしてパールネックレスコレクションのページをご覧ください。

 

そこには、まん丸に配置されたネックレス写真がたくさん掲載されています。

 

あれは一体、どうなっているんだろう?

わずかな変形も省いた真円真珠だけ揃えて、ちょっとだけ糸を緩めに作って撮影?

 

何度見ても、不思議なんですよね。

円形に配置された、あの写真。

プロの技、なのかなぁ?