このサイトでは、これまでジュエリー写真の撮影についていろいろと紹介してきました。
他にも、私が読み漁ってるジュエリー書籍の紹介とか、完全に趣味の刻印話とか。
気の向くままに書き連ねてきましたが、これからはもう少し役立ちそうなジュエリー情報を紹介していこうと思います。
題して、
ジュエリー学
………もちろん、そんな学問はありませんよ。
ジュエリーに関する学問には、宝石学や鉱物学という学問が存在します。
でもこれらの話をすると、内容が理系に偏ってしまい、文章を書く私が楽しくない。
もっと楽しくて、もっと役立つ情報。
そんな場を設けたくて、新しいシリーズ「ジュエリー学」をスタートさせようと思います。
記念すべき第一回目は、ジュエリーの基本であり、誰もが知るべき内容。
ジュエリーの選び方についてです。
- ジュエリーの選び方がわからない人急増中!
- ジュエリーを上手に選べるようになるには経験あるのみ!
- 高額なものを買う場合は自分のペースで選ぶこと
- 多くの人は一番最初に手に取ったジュエリーを購入する
- 【ジュエリー学No.1】学問なき経験は、経験なき学問に勝る
ジュエリーの選び方がわからない人急増中!
ジュエリーというのは、どうしても敷居の高いものだと思われがちです。
また高価なものだから自分とは縁のないものだ、と仰る方も多くいます。
婚約指輪を欲さない方、冠婚葬祭用に真珠が不要だと思う方、着けていくところがないと感じている方。
近年はそのように考える方が急増し、初めてジュエリーを買う年齢も年々上がってきているなと感じています。
そうなると困るのが、ジュエリーの選び方。
若い時から一度もジュエリー購入を経験していので、いざジュエリーを購入しようと思っても選び方がわからない。
高いから失敗したくない、でもジュエリー店に行くと緊張して上手く選べるか不安。
このような悩みを持つ方は、実はとてもたくさんいらっしゃいます。
選び方がわからないから、余計に自分とは縁がない、ジュエリーなんていらないと思うようになる。
そして、いざ本当にジュエリーを購入する機会になった際に、困り果ててしまうんです。
ジュエリーを上手に選べるようになるには経験あるのみ!
では選び方がわからないジュエリーを、どうやって選ぶのか。
答えは、簡単。
今まで経験していないのであれば、実践してみることです。
そもそもジュエリーの選び方は、洋服や靴、バッグといったアパレル関係商品の選び方と何一つかわりません。
手にもって、着けて、鏡を見て、気に入れば購入する。
たったそれだけで良いんですよ。
だから、あなたはまずジュエリー店に行き、気になったものを手に取って、ジュエリーを着けてください。
そして、ジュエリーを身に着けた自分の姿を見てみましょう。
しっくり来たら、それで良い。
何だかパッとしないと思えば、返却です。
深く考えることなど、何もありません。
別にダイヤモンドの4Cの知識も、真珠の見方も、どうだっていいんです。
確かに、ジュエリーの知識があれば、より良い買い物ができます。
でもそれは、ジュエリーを買いなれた人の話です。
初めてのジュエリーを選ぼうとするときに必要なのは、知識ではなく経験。
たくさんのジュエリーを見て、思うがままに身に着けることです。
そもそも、小難しいジュエリーの知識を付け焼刃で会得したところで、実際のジュエリーを見るという経験がない以上、目利きなんてできませんよ。
あなたは、バーゲンの掘り出し物を探しに来たわけじゃないでしょう?
だったら、自分の目を鍛えることから始めるべきです。
高額なものを買う場合は自分のペースで選ぶこと
ところで、ジュエリーを見にお店へ行った場合、絶対に心に刻むべきことがあります。
それは、必ず自分のペースで購入すること。
ジュエリーを上手に選べるようになるには、経験が必要と説明しました。
つまり、ウインドウショッピングに行けばいいですよね。
ところが、ジュエリー店の中には、来店したお客さんを必死に繋ぎとめようとするお店があります。
- 宝石店に入ったら、購入の確約をしないと帰してくれなかった。
- その場で住所や電話番号を書けば、割引を受けらると言われた。
- 次回の来店予約を、半ば強制された。
このようなお店は、今でも実際に存在します。
私は、これらの行為を何も全否定はしません。
どのような商品を扱っていても、お店というのは商品を売ることが仕事です。
だから、お客さんに買ってもらわなければ意味がない。
それに、宝飾品の業界は先行きが悪いんです。皆、必死なんです。
けれど、あなたは絶対に自分のペースを乱してはダメです。
割引なんて、購入の時に交渉すれば何とでもなります。フェアはいつでもやっている。
個人情報を記載するのは自由ですが、「家族には秘密で来ているので、一切の連絡は困る」と一言釘を刺しください。
あなたの目的は、ジュエリー選びの経験、ウインドウショッピングです。
店側の意思に流されてはいけませんよ。
でも、長居してあれこれジュエリーを見たら、せめて担当者さんの名刺を受け取ったり、再訪を匂わせる言葉を残したりはしてくださいね。
店員さんも頑張ってるんで。
多くの人は一番最初に手に取ったジュエリーを購入する
ジュエリーにも慣れて、欲しいものも決まったら、いざ購入ですね。
でも実は、購入の際に選び方を考える必要はありません。
なぜならあなたは既に、自分の選ぶべきものを理解しているから。
私はこれまで、多くの方がジュエリーを手に取る場に居合わせ、その方がジュエリーを購入する際のお手伝いもしてきました。
そんなジュエリー販売の現場では、多くの人に共通点があるんです。
それは、多くの人が、一番初めに無意識に手に取ったものを購入する、ということ。
アイテムが何であるのかは、関係ありません。
結婚指輪でも、冠婚葬祭用ネックレスでも、イヤリングでもペンダントでも、同じなんです。
いろいろ迷っても、一番初めに手を伸ばしたものに帰ってくる。
これは、ジュエリーだけではなく、アクセサリーやアパレル、その他いろいろな商品の購入時にも当てはまる事です。
あなたが何かを購入する際、たくさんの中から一つを選ばなくてはいけない。
当然、あれこれ悩むこともあるでしょう。
けれど結局、初めに手にしたものを購入する。
そんな経験はありませんか?
あなたの目はあなたが思うよりもずっと、頼り甲斐があります。
あなたは自分に一番ふさわしいジュエリーを無意識のうちに理解し、何よりも先に手を伸ばしています。
先ほど、ジュエリー選びには、経験が何よりも大切だと言いました。
ですが実際には、あなたは既に自分に必要なものを理解しているんですよ。
【ジュエリー学No.1】学問なき経験は、経験なき学問に勝る
Experience without learning is better than learning without experience.
イギリスの諺だそうです。
ジュエリーの選び方も、同じですね。
経験することが何よりも大切。
最近はこの経験を、自ら進んで辞退する方が多い。
経験の場を自身で断っているのに、ネットを検索してジュエリーの知識だけを得てどうなるのでしょうか?
別にジュエリーを買ってください、と言っている訳じゃありませんよ。
(宝石商としては買って欲しいけれど)
とにかく経験をして欲しい、ということです。
ジュエリーをいっぱい見れば、自分に必要か不要かも、もっとよくわかります。
それに、ジュエリーのような高額品は、選び方で失敗するわけにはいきません。
知識よりもまず、自身の経験を積むことで、上手にジュエリーを選んでください。