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【ジュエリー学No.11-3】日本酒×真珠と黒糖焼酎×真珠の結末!いろんな事態が発生!?

お酒×真珠シリーズの続きです。

 

今回は、日本酒と黒糖焼酎の結果について、見ていきましょう。

 

実験の概要はこちらからどうぞ↓

jewelry-foto.hatenablog.com

 

 

日本酒×真珠の結果

左側が、日本酒に漬けて1日目の真珠。

右側が、日本酒に漬けて30日目の真珠です。

 

全体に輝きが落ち、さらに部分的にシミのような変質(白くなっている部分)が出来ました。

ただ、白いシミのような変質部分は、実験後に完全に真珠を乾燥させるとほとんど目立たない状態になっています。

 

触った感じも、比較的ツルツルしています。

変質部分が目立たなくなったこともあり、最終的にはピンク味を感じる真珠に戻りました。

もちろん、初めの状態と比べれば輝きは落ちています。

 

黒糖焼酎×真珠の結果

黒糖焼酎も、見ていきましょう。

左が漬けて1日目で、右が実験30日目です。

 

焼酎の場合、何故か一部すごく綺麗な状態を保っていました。

30日目の写真で言うと、上の1/3。

写真では、下2/3がかなり白くなっているのですが、上の1/3は結構綺麗ですよね。

瓶の中で真珠はコロコロ転がっていたので、どの部分も満遍なく漬かっていたのに、場所によって変質具合に差が出ました。

 

実は、より変質した(白く曇った)のは、真珠の穴が開いている側でした。

雑な絵ですが、このような感じです。

 

今回の実験で使った真珠は、どれも片穴真珠。

一か所だけ、真珠に穴が開いています。(上の図のピンク部分)

この穴は貫通はしておらず、大体真珠の半径程度でとまっています。

もしかして、穴が変質に影響を与えているのでしょうか?

 

これは、他のアルコールには見られなかった特徴です。

 

日本酒と焼酎は今回最も変質が少なかった

 

 

個々の結果については少し置いておき、次は両者を比較してみます。

 

実はこの2種類のお酒は、今回最も真珠の変質度合いが少なかったお酒です。

確かにどちらも輝きは落ちていますが、正直まだ真珠として楽しめる程度の美しさが残っています。

また、どちらの真珠も触った時の質感も似ていて、それほどのザラツキやベタツキもありません。

 

このように、両者はどちらも変質が少なかったですが、より綺麗な状態を保てたのは日本酒の方です。

とはいえ、絶対に真珠を日本酒漬け(焼酎漬け)にしてはいけませんよ!!

 

日本酒と焼酎の違い

日本酒と焼酎は、似たような結果になりましたが、両者を比べると面白い差もありました。

上の写真にあるように、今回使用した日本酒と焼酎はどちらも無色透明の液体です。

ところが、最終的に二つの真珠の色味に差がありました。

 

日本酒に漬けていた真珠は、ピンク味を感じるホワイトカラーの真珠

焼酎に漬けていた真珠は、ボディカラーが少し黄色く、代わりに干渉色のピンク味が落ちてしまいました。

(干渉色やボディーカラーの説明は、長くなるの今回は割愛します)

 

写真ではこの程度の差しか表現できませんが、実物はもっと色の差があります。

大げさに言うと、

  • 日本酒はピンク
  • 焼酎は黄緑

そんな印象の真珠に変化しました。

 

違いが生まれた理由

両者の結果に違いが生まれた理由については、正直、正しい理由は判明していません。

ここからは、憶測も含めた私の意見です。

そして、少し難しい専門話もあるので、面倒な方はすっ飛ばしてください。

 

まず、焼酎は調色の色が抜けたから、ピンクの色が落ちたのでは?と考えています。

 

焼酎は25度と度数の高いお酒です。(日本酒は13度)

このアルコール度数の為に、真珠に施された調色の色が飛んでしまったのではないでしょうか?

先程、焼酎に漬けた真珠は穴の開いている方がより変質していた、と書きました。

実は、変質している側は、よりピンクの色味が抜けていました。

逆に、穴から遠い方はピンクの色味が残っているんです。

つまり、穴から入った焼酎が真珠層と核の間を漂白したけれど、穴から遠い部分までは漂白できなかったのでは?と推測しています。

 

そして、日本酒の方は、度数が低かったせいで漂白されず、元の真珠の色・調色の色がそのまま残っているから、ピンク味を感じているのではないでしょうか?

 

真珠の前処理や調色加工についてそこまで詳しくないので、これらは憶測でしかありません。

ただ、両者が異なる結果になったことは確かです。

 

両者の比較は、ぜひ実物を見てもらいたいところですが………

今回の実験でも、「真珠の色を正確に撮影する」重要性を痛感しますね。

 

日本酒と焼酎:結論

まず、声を大にして言いたいことがあります。

 

日本酒も焼酎も、真珠は確実に変質します!!

 

今回の解説では、「この二つのお酒での変質は他と比べると軽度だった」と述べましたが、だからと言って日本酒や焼酎がついても平気な訳ではありません

もしかすると、今回はたまたま変質の度合いが軽く済んだだけなのかもしれません。

真珠が高品質だったから、この程度で済んだだけの可能性もあります。

だから、万が一これらのアルコールが真珠に付いてしまったら、すぐに拭き取って下さいね。

 

そして、実験の結果について。

今回のお酒は両者とも透明のアルコールでしたが、アルコール度数の差?のせいか、結果に面白い変化が起きました。

 

もしかすると、真珠に穴が開いていることも、実験の結果に影響を与えたのかもしれません。

 

焼酎による、漂白。

もし本当に、アルコール度数の高いお酒にそんな力があるなら…………

 

 

 

 

 

 

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