毎度おなじみ、家庭画報のご紹介です。
5月号も見どころ満載なジュエリー本でしたね。
家庭画報は、写真が綺麗なことは言うまでもありません。
今回は別の意味で注目のコーナーがありました。
文章に注目!ジュエリーやメゾンの解説付きの特集
家庭画報5月号は、いつもよりジュエリー写真が多い一冊ですが、何よりおすすめするのは、ジュエリーの特集。
(まあ、このブログでおすすめしているのは、いつもジュエリー特集なんですけれど)
ジュエリーの真髄を知る
凄いタイトルですね。
このコーナー4章に分かれた特集で、それぞれに異なる角度からジュエリーやメゾンを紹介しています。
家庭画報ですから、言うまでもなく写真は素晴らしいです。
でも、今回注目したいのは、写真ではなく解説文。
単純に、各ジュエリー紹介が並んでいる訳ではありません。
そのジュエリーが作られた背景や、どの部分が優れているのかなど、一歩踏み込んだ解説が!
まるで、美術館の作品の横にある解説を読んでいるかのようです。
東京・国立科学博物館で現在開催中の「宝石 地球がうみだすキセキ」に、まだ行けていない私の悔しさを埋めてくれる、素晴らしい内容でした。
1・アルビオンアート
第一章は、かつて王侯貴族が作らせた博物館級ジュエリーを、宝石史の研究家の山口遼先生の解説付きで紹介。
タイトルにあるアルビオンアートというのは、日本のあるジュエリーコレクションの名称です。
あまり知られている名前ではないかもしれませんが、実は一人の日本人が収集した世界最大級のジュエリーコレクションなんですよ。
アルビオンアートに関する詳細は、私のつたない文章よりもグーグルで「アルビオンアート」と検索してください。
公式HPに眩いジュエリーが並んでいます。
この特集で紹介されているアルビオンアートのジュエリーは、正直実用性は皆無。
でも、どうせ見るなら、こういった凄い作りのジュエリーをじっくり見たい!
第一章は、そんな美術館ジュエリーたちの紹介です。
2・そのハイジュエラーたる理由
第二章では、ティファニー、カルティエ、ヴァンクリーフ&アーペルなどといった一流メゾンの紹介です。
もちろん、各メゾンの最高級ジュエリー写真と一緒に。
ここでは、単純なメゾンの紹介ではなく、設立から現在に至るまでの功績や特徴が紹介されています。
自分の好きなジュエラーがある人は、是非そのページを読んでみて下さい。
そのメゾンの事が、もっと好きになれると思いますよ。
ちなみに。
第二章の内容をさらに深く知りたい方は、以前紹介したこの本もおすすめです。
家庭画報は、「美しくジュエラーの歴史を紹介する特集」
ブランド・ジュエリー 30の物語は、「生々しくジュエラーの歴史を紹介する本」
あなたはどちらがお好みですか?
3・私の一部となって輝きを増すジュエリー/4・日々を彩る名作ジュエリー
第三章・第四章は、つけて楽しむジュエリーの紹介です。
もちろん、家庭画報なので「気軽に身に着ける」とはいかないような、ジュエリーも沢山掲載されていますが。
この二つの章は、本文よりも写真に注目をしました。
文章に魅力がないという意味ではなく、写真がとても勉強になるから。
特に第四章の写真。
白背景で撮影されたジュエリーは、ものすごく私好みでした。
色彩豊かなジュエリー。
そして白地背景にうつる、ジュエリーの影。
真珠に映り込んでいる、撮影風景。
どうやったらこんな写真が撮影できるのか少しでも知りたくて、宝石用ルーペを駆使して写真を拡大してガン見!
(傍から見たらおかしな人にしかみえませんね)
そうしてわかったことは、ただ一つ。
プロってすごいなぁ。
雑誌を画集として見てしまう癖がある
皆さんは、雑誌の文章部分を読みますか?
私はほぼ読みません。
画集状態です。
字が細かいから、商品の簡単な解説しか載ってないから。
そんな風に考えていました。
もちろん、雑誌後半にある文章メインのコーナーは読みます。
でも、月刊誌の大半を占めている、「ページ大部分を占める写真+端っこに追いやられる文章」はほとんど読んだことがありませんでした。
今回、その認識を改めようと思います。
家庭画報5月号。
添えられた文章を読んでこそ、写真に写っているジュエリーの真の意味を知ることができる。
ジュエリー写真だけではもったいない、そんな一冊でした。
「家庭画報 5月号」
出版社:世界文化社