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【ジュエリー本No.5】「七つ屋志のぶの宝石匣」を読んで宝石鑑定の世界を覗き見る

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「七つ屋志のぶの宝石匣」は、二ノ宮知子さんの漫画です。

 

 

 
二ノ宮知子さんといえば、あの「のだめカンタービレ」の作家さんです。
漫画だけじゃなく、ドラマもアニメも大人気でしたよね。
 
そんな二ノ宮さんが次に選ばれた題材は、宝石
 
 
二ノ宮さんの柔らかなタッチの絵と、宝石の話なのに決して煌びやかではない人間臭い物語。
 「七つ屋志のぶの宝石匣」は、質屋×宝石の世界で繰り広げられる、様々な人間模様を描いた漫画です。
 
 

質屋を実家に持つ女の子と凄腕宝石外商マンの物語

 

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「七つ屋志のぶの宝石匣」は、とある質屋に持ち込まれる宝石と、それに関わる人々の物語です。

 

~あらすじっぽい内容紹介~

 

質屋「倉田屋」を実家に持つ主人公・倉田志のぶは、天才的な宝石鑑定の素質を持つ高校2年生。

彼女は宝石を鑑別・鑑定するだけではなく、宝石の持つ不思議な力やオーラを「視る」ことが出来たのです。

 

そんな天賦の才で倉田屋を切り盛りする志のぶには、親に決められた婚約者がいました。

 

彼の名は北上顕定(きたがみ あきさだ)。幼いころより倉田屋に住んでいる青年で、高級宝石店の凄腕外商マン。

実は彼、幼いころに倉田屋に質入れされ、その後流れた「質流れ品(=質に出した商品が元の持ち主に戻らず、質屋のモノとなること)」だったのです。

 

志のぶの不思議な力、顕定の過去、様々なものを抱えた倉田屋には、今日も様々な訳あり宝石が持ち込まれるのでしたーー

 

「七つ屋志のぶの宝石匣」を描く前には宝石学校に通ったそうです

 

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作者の二ノ宮さんは「七つ屋志のぶの宝石匣」を描く前に、御徒町にある宝石学校「GIA」に8日間通ったそうです。

 

GIAとは、アメリカに本校を持つ世界最高峰の宝石研究機関です。

ダイヤモンドの品質を決める4Cは、このGIAによって定められた規格なんですよ。 

 

そんなGIAは世界中に教育部を設けており、各地の学校を卒業した人には「GIA・GG」(宝石学修了者)が授与されます。

いわゆる、宝石鑑定士ですね。

ちなみに、私もGIA・GGを取得しています。

 

二ノ宮さんは以前から宝石に興味があり、いつか宝石の学校に通いたいと思っていたそうです。

そこで、学びの場に選ばれたのがGIA。

もちろん学校に通うのは、「七つ屋志のぶの宝石匣」の取材も兼ねていたのだと思います。

 

でも、取材のために本当に専門の授業(それも、世界で通用するような専門家を育てる授業ですよ!)を受けるって、プロの漫画家の取材にかける情熱はすごいですね。

 

現役の宝石商が見ても完璧だと思う描写

 

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「七つ屋志のぶの宝石匣」という漫画の中には、二ノ宮さんがGIAで学ばれた様々な専門知識が出てきます。

それは何も専門用語だけの話ではありません。

  

作中ではもちろん宝石に関する専門用語が出てきますが、それよりも凄いのが登場人物が宝石を鑑定する姿

鑑別道具を使用する姿が、完全にプロのそれでした。

例えば、一般の方が間違いがちなルーペを使用する仕草も、完璧に描かれているんです。 

 

この漫画を初めて読んだときは「二ノ宮さんって、もともとは宝石業界の人だったんだな!」と、錯覚してしまうほどでした。

 

「七つ屋志のぶの宝石匣」で宝石鑑定の裏側を見る

 

漫画の最大の特徴は、物語が絵で描かれていること(当たり前ですけどね)

「七つ屋志のぶの宝石匣」は、その映像が本当にリアルに再現されています。

 

ジュエリーやアクセサリーが好きな方でも、専門家が宝石鑑別をする姿を実際に見る機会はそうありませんよね。

この漫画では、そんな宝石鑑定の裏側をじっくりゆっくり見ることができます。

 

現在6巻まで読みましたが、二人を中心としたストーリもすごく魅力的です!

主人公の不思議な力や、婚約者「顕ちゃん」の過去など、今後の展開が楽しみ。

 

 

 

 

ところで。

 

「七つ屋志のぶの宝石匣」は、最新刊13巻が今年の2月に出たそうです。

近頃色々な本や漫画に手を出しすぎて、大人買いができない 大人買いはしていません。

続き、気になるなぁ。

 

 

「七つ屋志のぶの宝石匣」

著者:二ノ宮知子

出版社:講談社